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排流器(はいりゅうき)

排流器(はいりゅうき)

鉄道から漏れた迷走電流はガス管等に流入する。この部分は電気防食されることになる。一方で流入した電流は電解質(土壌等)を還して変電所付近や他埋設物に流出する。この部分は電食(:腐食)することになる。*下図左側
そこに排流器を設置して電鉄レールに電流を戻す回路を作ることで電食防止を図ることが出来る。排流器内部では、半導体シリコン素子がレールからの逆流電流を防止する仕組みとなっている。*下図右側


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金属管の腐食は大別すると自然腐食と電食に分類され、鋼管は鋳鉄管に比べ粘性と強度もあるが、腐食に弱い面がある。従って、鋼管は特に電食防止対策が重要となる。特に、鉄道軌道の近傍などでは、排流器を介した電気防食措置が図られている。鉄道近辺でのガス管工事においては、上記と同様に迷走電流の流入出がある可能性が考えられる。
従って、掘削溝内の漏洩ガスが起因となりボンド接地時の火花等による着火が起こることも想定し、アースボンドの取り扱いには十分な注意が必要である。