商店街のど真ん中でのガス工事、
コンビニ店長からの
差し入れに感動!

2016年入社

建設本部 導管事業部 神奈川導管事業所

永井 晃惟

PROJECT

着工前から「これは手強いぞ」と直感

現場は東京・目黒区の権之助坂。先輩からの引き継ぎで再着手する仕事でした。古くなったガス管を伸縮性の高い新素材の管に取り替えるという工事で、難易度としてはそれほどでもありません。本来なら10日ほどでできる仕事です。ただ場所が商店街のど真ん中。こんな場所での工事は初めての経験ですが、着工する前から「これは大変な工事になる」と感じていました。

オフィス街などではビルの管理会社から入居している店舗や企業へ「いつ、こういう工事がある」と通達してもらえます。でも個人店が並ぶ商店街では1軒1軒を訪問して、ご理解・ご協力のお願いしないといけません。営業時間も定休日もバラバラですし、臨時休業してもらうとなると賠償が必要な場合もあります。前任者の先輩からも「怒られることも少なくないよ」といわれていました。

まずは工事のメリットをご説明

ガス管の寿命は約50年といわれていて、老朽化したものから随時、新しいものへ交換していく必要があります。いま導入しているガス管は伸縮性に優れていて、地震などでの管の損傷やガス漏れを防ぐことができます。この業界では工事をする道路に面した建物や住民の方を「地先(じさき)」といいますが、まずは地先となる店舗などに、工事の目的とメリットをご説明することからスタートしました。

店長がオーナーであれば話は早いんですが、そうでない場合もありますし、駐車場などはオーナーを探すのにも苦労しました。ようやくたどり着いて目的やメリットをお伝えしても、震災時のガス漏れの危険性をイメージしていただくのは簡単ではありません。それよりも店舗にとっては今日明日の商売のほうが大事ですから、これは仕方ありませんね。なんとかご理解いただいたとしても、店の前を掘り返す、一時的にガスが止まるとなるとやはり話は別。いつ工事をやるか、商売にどれくらいの影響が出るかは、1軒1軒との交渉になります。

工期を守りながら、
 個々の事情に寄り添いながら

この現場の工期は60日と決められていました。施工管理者の最大の任務は全体の進捗を見ながら、工期内にきっちり工事を終わらせることです。そのために求められるのは「調整力」。各店舗の事情にできるだけ寄り添いながら、どの区画をいつやるかという計画を組んでいきます。

でも店舗によって事情は様々ですし、駐車場やコンビニは休みナシの24時間営業です。場合によっては「この時間帯、車の出入りができなくなりますがご協力ください」「◯月◯日の10時~15時までガスが止まりますがご理解ください」と無理なお願いをせざるを得ません。調整力に加え「交渉力」も試されましたね。ただ、あすか創建では調整や交渉のすべてを一人で背負い込む必要はありません。先輩や上司が「困ったことがあれば、なんでも相談しろよ」といってくださるので、私もかなり助けてもらいました。

「ご苦労さまです」と差し入れが!

何度もお話をする中で地先の店舗の方とは、少しずつ信頼関係ができてきます。ご協力のおかげで工期内に完了できる目処も立ちました。でももうひとつ、工事が終わったあとの清掃でも問題が出てきました。通常は水圧ジェットで道路のほこりや泥を洗い流しますが、「店の中にも水が入ってくる」と苦情をいただいてしまったんです。そこで店先をシートで覆うなどの「路面養生」を施すことになり、これにも時間と手間がかかりました。

その養生のガムテープを剥がす作業をしていたときのことです。コンビニの店長さんが「たいへんですね、ご苦労さまです」と差し入れを持ってきてくださったんです。これには正直、感動しました。工事の必要性を理解し、そのために働く私たちを労っていただけるなんて、こんなに嬉しいことはありません。自分の仕事の意義をあらためて実感した瞬間です。誠意をもって話をし、しっかり関係を築けば必ず思いは伝わる。今後さらに困難な現場に出くわしても、やっていけるという自信になりました。